私立の通信制高校の2割で、スクールカウンセラー(SC)による生徒の相談体制が整っていないことが、文部科学省による2025年度の実態調査でわかった。
入学者の6割に中学校で不登校の経験があり、こうした生徒を支援する体制の弱さが浮かび上がった。
生徒の悩み相談に応じるSCは25年度、全国の公立高校約4000校のうち、96・2%に配置されている。文科省が示す通信制高校のガイドラインでもSCや、家庭問題にも対応できるスクールソーシャルワーカー(SSW)などの配置に努めるよう求めている。
実態調査は25年7~8月、通信制高校323校を対象に実施した。私立227校のうち181校(79・7%)はSCの相談体制が整っていたが、46校(20・3%)は未整備だった。
株式会社が設置する15校のうち3校が未整備だった。公立は81校のうち未整備は1校だった。
私立はSSWも183校で導入していなかった。
実態調査では、25年度の入学者計7万7998人のうち中学3年時に不登校だった生徒が4万4461人に上ることも判明。全入学者の57%を占めた。
生徒への面接指導については24年度、課題は提出したが、教員による面接指導に1日も来なかった生徒は168校で計8097人いた。学校が回答した理由(複数回答)は、体調不良や抑うつなど「心身の不調」が96%と最も多かった。
通信制高校は近年、不登校生徒らの受け皿として学校が増え続けているが、一部の学校での不適切な運営が問題となっていた。
自民、日本維新の会、公明の3党は昨年10月、合意文書に「高校定時制・通信教育振興法」の改正を明記。議員立法として今国会での成立を目指している。