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不登校の子供に家庭で出来る勉強サポートは何か?

小学生

2015年05月19日

学校を休みがちになると友人関係を作りにくくなったり、行事に参加して学ぶ機会も減ってしまいます。

またこういったこと以外にも、親としては、勉強が遅れることも大きな心配のひとつでしょう。

実際、基礎学力が身についていないと、さらに勉強が分からなくなってしまいます。
ですが、嫌がる子どもを無理に登校させることもできませんよね。
では、こういった問題に直面した時、親はどうすればよいのでしょうか?

親子関係を育みながら勉強をサポートする方法

もし自分の子どもが不登校になってしまったり、学校を休みがちになってしまった場合には、学校や塾に任せきりにするのではなく、ご自分で教えてあげてはどうでしょうか?

勉強の基礎で特につまずきやすいポイントとしては、「算数の九九を覚えること」「漢字を覚えること」、また時間割や日課という点では「時計を意識して生活すること」があげられます。

これらが出来ないと、普段の生活でも困りますし、応用しなければ出来ない学習も出てきます。
ここでは、親子関係を育みながら、九九や漢字の学習課題を簡単に覚えていく方法を紹介しましょう。

① 九九を覚えるには?

九九は、子どもと親が交互に言っていくなど、一緒に発表しあっていくのがいいでしょう。
例えば、1の段は親、2の段は子供、3の段は親、といった具合です。
子供だけが言っていくと、どうしても勉強という雰囲気になってしまうので、親とゲーム感覚で学ぶことは有効でしょう。

もしくは、一緒にお風呂に入って覚えるのも良い方法です。
マスターできたら湯船から出る、という方法は古典的なものかもしれませんが、お風呂でのスキンシップもできて一石二鳥です。

覚えられた達成感、褒められるという体験は成長に欠かせません。
無理せず、ゆっくりと一段一段進めていきましょう。

② 漢字を覚えるには?

漢字を覚えるポイントとしては、子どもといっしょに見た字で、読めない文字をそのままにしておかないことです。
また、メールではなく、友達や先生に楽しかったことなどを、実際に手紙や日記として書いてみるのもよいでしょう。

子どもの日記に親が返事を書く、といったことをすればお互いを知る上での助けにもなります。

③ 時計を意識して生活するには?

勉強した九九や漢字を応用問題として活用してみましょう。
「4時になったら夕飯の買い物に行くから教えてね」といったふうに、あらかじめ覚えた漢字を使用してメモを作って、子どもとコミュニケーションをしてみてもいいかもしれません。

また、買い物などのお手伝いを頼むのもおすすめです。
お金を計算しながら品物を選ぶ必要がありますし、もし不登校中で、いつも家に居るのであれば、外に出るきっかけにもなります。

学校に行かないからといって、好き勝手に過ごさせるのではなく、テレビを見る、勉強するなどの時間も決めて、子どもが時計を意識しながら自主的に行動できるように心掛けていきましょう。

家庭でも勉強できる環境づくりに努めてみよう

勉強が分からないから学校に行きたくない、だけど、そうするとさらに勉強が分からなくなる…。
こうした悪循環にならないように気を付けてあげてください。

小学生の学習であれば、親でも教えてあげられることは多いです。
基礎学力が身につけば勉強も分かるようになり、学校に通いたい気持ちが出てくるかもしれません。

学校にいけなくても、地域のフリースペースやフリースクールで学習し、家庭でそれを定着させる、そんな環境づくりに努めてみてはいかがでしょうか。

このコラムの著者

星野有史星野有史

1963年さいたま市生まれ。ベーチェット病により17歳で光を失う。1993年明治学院大学大学院博士後期課程単位取得。1989年よりアイメイト(盲 導犬)と歩行し、看護・福祉の専門学校、短期大学等で講義を担当、同時に福祉教育活動家として執筆・講演に勤める。現在、「ハーネス・ウィ研究所」の代表 講師として、人間力育成セミナー(通信制フリースクール)・福祉講演会等、幅広い分野で活躍中。著書に「夢をくれた盲導犬」ポプラ社「しっぽのはえたパー トナー」法研「盲導犬ミントの子守歌」ポプラ社「盲導犬キースのヒト観察記」相川書房「これからの福祉心理学」(共著)北大路書房他がある。