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18歳という転機の時期、将来に向けて動き出す準備を

高校生

2014年10月11日

日本における高等学校への進学率は、昭和49年には98パーセントを超え、その後ほぼ横ばい状態となっています。これは、アメリカやヨーロッパなど他の先進諸国と比べても高い割合です。

そして高校卒業となる18歳という年齢は、友人が高校を卒業し社会人となったり、将来を見据えて大学進学を決めたりする時期です。今まで動き出せずにいた子や、非行という形で自分を表現していた子にとっても、一つの転機が訪れるといっていいでしょう。

その時々の楽しみに身をゆだねるだけで、束の間の楽しさに自分を解放させていた子にとっても、自分の将来に対して「このままでいいのだろうか…?」と焦りを感じ始める時期が18歳だと考えられます

孤立しないことで将来に目を向けることが出来る

18歳という転機の時期、将来に向けて動き出す準備を

不登校や非行行動を取る子どもで、一番の問題となるのが『関係性の欠如(人との関係が結べないこと)』です。

逆に、たとえ周囲と同じ学校に行けなかったとしても、自分の居場所を確保することができている子は、ある意味では心配する必要はありません。「あの子と付 き合っているから、うちの子が悪くなる」。親がそう思っているような関係でも、当の本人にとっては”かけがえのない存在”であり、関係性が構築できている からです。

そして、そのような友人のいる子ども達は、18歳になる頃には、そろって将来について考え始める場合が多いのです。

自分に合う場所を探すことから始めましょう

「勉強から遠ざかって久しく、自分の将来について漠然とした不安を抱き始めた時期に『高卒認定』という資格があることを知りました。その資格を取りさえすれば、自分にも大学進学という道が開けるかもしれない。そして、その先にはこれまで見えなかった未来がある。

もし自分が大学に行くといったら親はどんなに喜ぶだろう?友達はどんな顔をするだろうか?そう思うとワクワクする気持ちが止まらなかったです。」

そのように高卒認定試験を受けた青年が語ってくれました。

自分が先に進みたいと思ったときに、その気持ちをサポートしてくれる場所や、信頼してついていこうと思える人に出会えるかというのはとても重要なことです。
「どんな体験を持っていたとしても、前に進もうという気持ちを受け入れ、大学進学までをサポートします」という塾もあります。

本人がやる気になったとき、その時がまさに脱皮の時。
まずは、自分をサポートしてくれる場所を探すことから始めてみましょう。

このコラムの著者

鹿野武史鹿野武史

教育業界に在籍現在21年目。中学・受験・大学受験や子どもの悩み相談など幅広くこなす。私生活においては高校生から幼稚園児までの3児の父として子育て中。ブログや業界誌で地域と子どもに向けて情報を発信する。また、学校のPTA役員もこなす。