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不登校から海外留学へ~メリットや注意点

教育機関を知る

2014年12月12日

“ひきこもり、不登校、高校中退など、日本の学校にうまく適応できなかった子どもたちが、海外へ留学して本当にうまくやっていけるのか…”

そう思われる保護者の方も多いはず。

しかし子どもというのは、本来、再起する力を備えています。

その子に合った環境さえ与えることができれば、将来の選択肢もたくさん広がっています。

留学するということ

海外留学の道

日本の子どもたちにとっての留学とは、もちろん日本以外の国の学校に行って勉強するということ。
留学するタイミングは、幼少期、小学生、中学生、中学卒業 後、高校在籍中、高校中退後・・・ と人それぞれ。
期間にしても、短期間から1年間ほどのもの、長期的に留学するケースなど目的によってもさまざまです。

最近は、不登校生やひきこもり、高校中退者、ニートといった日本の学校や社会の環境に馴染めない子どもたちが、状況を変える手段のひとつに留学を選択するというケースも増えています。

海外に飛び出すことのメリット

海外の文化では、不登校や中退ということに対して、日本ほどマイナスのイメージは強くありません。
周りの目を気にする必要がない環境で、自分自身と向き合うことができるようになれば、今までおさえこんでいた個性も、うまく伸ばすことができるかもしれません。

また、ひきこもりや不登校によって他人との関わりを避けていた子どもでも、家族から離れた海外の生活では他人との交流が不可欠です。
海外での慣れない生活の中で、一つひとつの問題を乗り越えていくうちに達成感を感じながら、自分に自信をもてるようになります。

留学は、語学力や国際感覚を養うのはもちろん、このような面からも将来のあらゆる可能性を広げてくれる方法なのです。

高校卒業資格の落とし穴

日本の高校に在籍していない中学卒業者や高校中退者が留学する場合は、留学先の高校卒業を目指す本格的な留学になります。高校卒業資格は、もちろん海外校から与えられることに。

ここでポイントになるのが、”高校卒業”という資格。

日本でも海外でも高校卒業ならどこだって同じ「高校卒業資格」・・・ とはならないので、注意が必要です。
日本では、海外の高校の取得単位が認められていないことがほとんど。つまり、留学後に日本に戻って、日本の大学や短大に進学したい場合でも、海外の高校を卒業しただけでは、「高卒」という受験資格を満たしていないことになるのです。

帰国後には、日本で進学するプランが前提の海外留学なら、日本の高校に在籍しながら留学する方法がよいでしょう。

留学の専門家に事前に相談しておこう

中学生・高校生が、何のサポートもなく海外へ留学することは、トラブルや挫折のリスクを高めてしまいます。

行きたい国が決まっていても、留学先の高校の受け入れ条件の確認、生活するための方法探し、その国の環境や治安、教育制度など、無事留学をするためには、たくさんのクリアしなければならない課題があります。
こうした問題は、効率的に解決できて、現地の事情にも詳しい専門家に頼むのが安心です。

留学支援を専門にしている学校やエージェントがあり、留学情報や、準備の手伝いをしてくれます。
留学した後に何かトラブルが発生しても、必要なサポートを受けられるので長期の留学には特に安心です。まずは、過去の実績や支援体制、必要な費用などを比較してみるとよいでしょう。

高校在籍中の留学は、帰国後に復学も可能

日本の高校に在籍している生徒が短期~1年間の留学をした場合は、留学先での履修の一部が単位として認められます。帰国後の復学、進級や卒業にも問題はありません。

ただし、この制度の具体的な運用については、在籍する高校によっても多少の違いがあるようなので、あらかじめ学校に確認しておくようにしましょう。

通信制高校に在籍しながら留学する方法

日本の通信制高校は、海外での履修を年間30単位まで認めることができるので、通信制高校に在籍しながら海外留学するという方法を選ぶ人もたくさんいます。通信制高校のなかには、海外留学に関連したコースを設置しているところや、提携するサポート校が海外にあるという学校も存在します。

一般の高校が学年制なのに対して、通信制高校はほとんどが単位制です。
留学前の単位+留学中の単位+帰国後の単位を合わせて、最終的に必要な単位を修得すればよいので、卒業までの道のりもスムーズといえます。その後、大学や短大に進学したい場合にも問題ありません。

海外の高校卒業からの進路

海外の高校を卒業した後は、そのまま現地の大学へ進学したり、就職したりする人も多いです。

帰国して日本の大学に入るなら、”帰国子女特別入試”という特別入試枠を活用して、大学受験することも可能です。ただし、特別入試枠のある大学のみに限られます。

帰国子女特別入試の受験資格は、通常の大学受験資格とは違い、日本の高校卒業や高卒認定資格などが必須条件にないことがほとんどです。

このコラムの著者

futouko-navi-logo不登校サポートナビ 編集部